不況になるとリストラによる人員削減がよく行われます。
しかし、人が減っても仕事量は変わらないので残された人は大変です。
また、もともと人が少ないブラック企業もありますね。
そう思いがちですよね。必ずしもそうではありません。
むしろ、利益が減少する場合もあります。
起業して業績が上がってきたが、人を増やすか迷っている人、逆に少し業績が低下してきて人を減らすか検討している人にぴったりの記事です。
人員削減の効果
人員削減の効果とは、次のことが挙げられるでしょう。
・人件費の削減
・会社の合理化
人件費の削減
人件費の削減はわかりやすいですね。というより、むしろこのために行うと言っていいくらいです。
月給20万円(賞与2ヶ月×2回)の社員なら社会保険料も合わせると残業代や各種手当無しでも年間360万円前後かかります。
3人リストラすれば年間1000万円浮きます。大きいですよね。
会社の合理化
また、会社に貢献度の低い社員をリストラして出来る社員を残すことでより合理的に業務を遂行できます。
人員削減のデメリット
人員削減は良いことばかりなのでしょうか。
実は、そうではありません。むしろ会社の利益を減らしてしまう可能性があります。
人員削減が会社の利益を減らす理由
例えば、仕事が1から10まであるとします。
人が十分にいる時は1→2→3…→9→10と順調に進みます。
ところが、人がいなくなると、途中で進捗が遅れるところが出てきます。
つまり、5→6のところで詰まって動かない、そんなことが起こります。
これは、みんなサボっているからでしょうか?
いえ、むしろ今まで以上に一生懸命やっています。何しろ人員は減っても仕事の量は減らないのですから。
ただ、仕事の流動性が悪くなってどこかで滞るところが出ると先に進まなくなります。もちろん、仕事が進まないわけですから売上も減ります。
売上が減れば利益も減ります。減った人件費以上に利益が減少すれば人員削減した意味もなくなります。
これが、「人員が減ると忙しいのに利益が減る理由」です。
デキる社員から辞めていく
人員削減によって貢献度の低い社員を追い出してデキる社員を残して業務の合理化を図ったはずが、そううまくいかないのです。
リストラによる人員削減があれば、残った社員は動揺します。
転職できるスキルを持った社員は辞めていきます。また、さらに人がいなくなれば残された社員の負担も大きくなり、より人が辞めていくという悪循環。
そして残ったのは、転職したくてもできない会社にしがみつくしかない社員ばかりということに。
合理化を図ったはずが、単に弱体化しただけなのです。
・売上の減少による利益の減少
・会社の弱体化
ブラック企業では以上のことが常態化しているので仕事を終わらせるためにサビ残、休日出勤は当たり前になっています。
まとめ
人がいることのメリットもある
人がいれば、1→2→…→9→10と仕事が順調に進んだ上に、次の仕事に取り掛かる余裕も出てきます。
また、次の1→2…→9→10を取ってくれば利益も増えてきます。
人材というのは成長します。また、1人から2人に増えることによって仕事の効率は2倍に増えると思われがですが、実は、効率は2倍以上、3倍、4倍に増えることもあります。これは、起業して人を雇った方は実感があるでしょう。
人員削減、人員補充はよく考えて行いましょう
やたらと人を増やして人件費で経営を圧迫するのは論外ですが、人を減らしすぎて、仕事が回らなくなって利益を減らすのは良くないですね。
以上、人員削減のデメリットについてお話ししました。
「人財」とはよく言ったもので人を大切にする会社は長期的に見れば結局伸びていくのです。