考察

ゆたぽん×ひろゆき論争について考えた

リョウジ

どうも〜。マセリョウジです。

この記事は2021年春ごろに書いていますけれども、この頃世間を少し賑わせた不登校YouTuberのゆたぽんくんと元2ちゃんねる管理人のひろゆき氏の論争について僕なりに思ったことを綴ります。

ゆたぽんひろゆき論争の経緯

ことの経緯はこうです。ご存知の方は読み飛ばしてください。

経緯

・中学生YouTuberのゆたぽんが小学校に続いて「中学校も行かない」と発言

・ひろゆき氏が「ゆたぽんの父は教育を受けさせる義務を放棄している、他の子供が真に受けたら悪影響」

・ゆたぽん父氏「勉強アプリなどを用いて勉強させている。学校へ行きたくない子は行かない道もある」

・ひろゆき氏「教職の免許を持たない素人が勉強を教えてるなら問題、学校は勉強だけでなく人間関係を学ぶ場」

・メンタリストDaiGo氏もひろゆき氏擁護のコメントを発信

ざっくりこんな感じです。だいぶはしょったので詳しく知りたい方はひろゆき氏の切り抜き動画などを見てください。

どうですか?どちらに分があると思いますか?

ゆたぽん側にも一理ある

世間的には「制服着たくない、友達がロボットに見えた」という理由で義務教育を放棄しているゆたぽんくん側よりもひろゆき氏側を支持する声が多そうです。

しかし僕は実は、ゆたぽんくん側のいうことも一理あると思っています。

・子供は通常、家庭と学校がほぼ世界の全部である

・子供の世界のかなりの部分を占める学校で、いじめなどのトラブルがあった場合逃げ場がなくなる

・ドロップアウトしてしまったり自殺など悲しい結末になる場合もある

・そのため「学校以外の選択肢があるんだよ」と示すことは重要である

子供にとって学校というのは、世界の全てと言っても過言でないほど大きなものです。大人なら一つのコミュニティでトラブルがあっても、世界は広く他のコミュニティに移動できるということを知っています。

しかし、子供はそれを知らないことがほとんどです。そのため、学校でいじめなどのトラブルがあった場合、世界が狭く、学校と家庭しかないため、逃げ場がなくなって辛い結末になってしまうことがままあります。

学校以外のコミュニティを作ることが重要

しかし、学校に通う以外の選択肢があったり、学校以外にも習い事や趣味の集まりなど他のコミュニティが充実していれば、学校という世界は捨ててそちらに自分の身を置くことができます。

「学校以外の居場所がある」というのは子供にとって心の拠り所になります。

これが、僕がゆたぽんくん側の言い分にも一理あるなと思うところです。

ただ、難しいところもあります。

・みんなと違う生き方をするということはみんなが当然しているであろう体験ができない

・ホームスクーリングが一般化していない以上、ノウハウが乏しく、両親の経済力やリテラシーに子供の教育が左右されてしまう

なんだかんだ言って義務教育はお金持ちもそうでない家庭の子も同じ水準で教育を受けられるという利点がありますね。

学校が好きそうでない二人が学校の重要性を説く

この件でもう一つ興味深いのは、ひろゆき氏やメンタリストDaiGo氏のような必ずしも順調な学校生活を送ったと思われない二人が学校の重要性を説いている点です。

学校に行くことによって「ランダムに集められた同世代との共同生活を通してコミュニケーション能力を磨く」ことができるというのが学校の利点としてお二人とも挙げられています。

しかし、ひろゆき氏は北斗の拳的な世界観の中学校で先輩や先生に意味もなく殴られるような生活を送ったり、DaiGo氏は小中学生時代にいじめを受け、先生もそれに加担したという学校が嫌いになるであろう体験をされています。

学校に裏切られたと言ってもいいこの二人が「学校というのはメリットがあるんだよ」と言っているのはある意味説得力がありますね。

学校が悪いのか

そもそも、学校という「子供を一箇所に集めて先生が授業をする」というスタイルは世界中で採用されています。

これは、学校というシステム自体は合理性があるという証左でしょう。

システムは良くても運用が悪いのであれば納得できます。

例えば、学力に差があったとしても同年齢ならば同じ授業をするとか、ディスカッション的な授業が少ないとか、教師の社会経験が少ないとかそういった日本の学校教育そのものには改善の必要があります。

ゆたぽんくん側も学校そのものの否定よりもそういった「日本の」学校教育の問題点をクローズアップすれば賛同者ももっと増えたのではと思います。

僕は、もっと柔軟にできる子はどんどん飛び級していったり、日本人が苦手と言われるディベートの能力を伸ばすような授業が増えるといいなと考えています。

確かに、ゆたぽんくんの行動は大化けするかそれとも失敗するかどちらにしても極端な方向に進みそうです。ですが、頭ごなしに否定することはできない部分もあるのではないかと思いました。

ではまた!

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