投資

FPにぼったくり投資信託を勧められた親に購入をやめさせた方法

マセリョウジ

こんにちは、マセリョウジです。

先日、母からこんな相談をされました。

母「知り合いのFPさんにこんな投資信託を勧められたのだがどう思う?」

どれどれとパンフレットを見せてもらいましたが、

マセ「うーん、これは…」

あまり筋の良くないファンド、ぼったくり投資信託でした。

テーマ型ファンドのようなそのものズバリではなく、広く分散されているようでしたがそれでも買う価値なしなファンドです。

https://twitter.com/MaseRyoji/status/1405145861349285891
その時のツイート、イラッとしてますね

この記事では、お金の専門家であるはずのFPが母に勧めてきたぼったくり投資信託の購入をどのようにやめさせたかを書いています。

皆さんも身内が同じようにぼったくり投資信託を勧められたときの参考にしてください。

どのような投資信託だったのか

投資信託の内容は次の通りです。

・購入時手数料3%

・信託報酬1.7%

・年2回分配金

・株式100%のファンド

うーん、これはかなり危険な匂いがしますね。

この投資信託に虎の子の老後資金1,000万円を投資しろってFPは言ったのです。

母にどのように伝えたのか、そして思いとどまらせたのかを書いていきます。

購入時手数料3%

購入時手数料3%というのは、まさに投資信託を購入した時に3%の手数料を取られるということです。

要するに、1,000万円で購入したはずの投資信託がなぜか970万スタートになっているのです。

プラスどころかマイナスからのスタート。

初年度から3%以上のリターンを出さないとプラマイゼロにもなりません。

世の中には購入手数料ゼロの投資信託はたくさんあります。わざわざそんなハンデを背負って投資をする必要はないでしょう。

いや、お母さん、初めから3%の30万も引かれて970万スタートよ。

買った時点でちょっと損してるやん。

信託報酬1.7%と年2回の分配金

FPの説明によると年2回の分配金(配当)が支払われ、税引前か後か不明ですが40万くらい毎年返ってくる上に元本も増えていくそうです。

元本1,000万で40万の分配金なら年利4%です。

めっちゃ美味しい話ですよね。

でも、賢明な皆さんはわかるはずです。

そんな美味しい話は無いと。

なぜなら、税引前4%の配当でこの投資信託の信託報酬は1.7%です。目論見書を読むと隠れコストっぽいものが書かれていて、それらを合わせると実質コストは2%近くになります。

んで、元本が毎年増え続けるなら、少なくともこの投資信託のファンドマネージャーが出す必要がある投資リターンは、

信託報酬4%+ファンドのコスト2%=6%

年利6%以上を毎年安定して叩き出す必要があります。

しかも初年度に関してはすでに3%、購入手数料でいかれてるわけですから、10%くらいはリターンが必要です。

過去の米国株の平均リターンが6〜8%と言われています。つまりこの投資信託は、これに匹敵する、もしくは超えるリターンを毎年安定して出し続けなければいけません。

なお5年以上にわたってインデックス(市場平均)を上回るアクティブファンドは2割くらいと言われてます。つまり8割のファンドは市場平均から負けています。

すると当然こう思いますよね。

「だったら米国株インデックスでよくね?」

必死こいて運用して市場平均に8割負ける可能性がある上に、信託報酬も1.7%ごっそり取られるなら、信託報酬が0.2%以下のインデックス(市場平均)にはじめから投資していた方が、勝率もいいし、余計なコストがかからない分、運用効率もいいよねと。

いや、お母さん、年間40万の配当プラス元本上昇しようと思ったら、年4%+信託報酬等のコスト2%で6%以上毎年安定してリターンあげないといけないけど、むしろそれだったらアメリカ市場にマルっと投資するインデックス投資でいいんじゃないすか?

そもそも70の高齢者に株式100%の投資を勧めるべきでない

むしろ投資をする必要性があるのかすら疑問

母は70歳です。

70歳というのはリスク許容度が低い年齢です。

つまり、いざ暴落が起こって株価がダダ下がりした状態で5年も6年も耐えうることはできません。

若ければ労働収入で補いながら株価の上昇を待つこともできますが、リタイア後でかつ余命に限りがある高齢者ではその余裕はありません。

そのため、本来は、現金、債券、株にバランス良く配分する必要があり、よりリスクの比較的低い債券に投資割合を多く割くべきです。

それを最もリスクの大きい株式に100%全振りさせるのはやばいです。

いや、むしろずっと投資をやっていてアセットアロケーションを変更するならまだしも、今まで全く投資をしていない高齢者は現金で十分で、投資をする必要もありません。

自分が何に投資しているかわからないものに大事な金を預けるな

投資は自分の信じるストーリーに沿って行うべきです。例えば、世界経済が拡大していくというストーリーを信じているのなら世界経済のインデックスファンドに投資すると言った具合です。

人によっては成長をするというものが、ハイテクセクターだったり生活必需品セクターだったり、はたまた個別企業だったりするでしょう。

つまり自分が何に投資しているかわからないものに投資をしてはいけないのです。今までの成績がS&P500を上回ったとしてもです。

ただ値動きを追って右往左往するだけになりますからね。

人の説明だけでホイホイ大金を預けてはいけません。自分で勉強しましょう。

いや、お母さん、これから暴落起こって資産が半分になって5、6年資産額が元に戻らない状態は年齢的に耐えられないでしょう。

そもそも自分が何に投資してるかもわかってないのは危険でっせ。

身内が変な投資商品を掴まされないように知識武装しよう

自分がお金について勉強していると、自分自身は詐欺商品を掴まされない自信がついてきます。

しかし、親兄弟は同じように勉強しているわけではありません。

時には信じられないようなぼったくり商品や詐欺商品を目を$マークにしながら大事なお金を投入しようとするかもしれません。

今回、母はぼったくり投資信託の購入を思いとどまりました。

皆さんもそのような事態がいつ起こっても家族や、身内、友達を守れるように知識武装しましょう。

基本的知識を手に入れるための本はいくつかありますが次のような読みやすいものから始めるのが良いでしょう。

また、インデックス投資を行う場合はアクティブファンドとの違いや暴落時にどう振る舞うかを学ぶ必要があるので、インデックス投資ブロガー水瀬ケンイチさんの本が良いでしょう。14年以上インデックスの積み立て投資を行なっており暴落に当たった時の実際の資産の動きや心情も紹介されています。貴重なサンプルですね。

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