どうも〜。マセリョウジです。
貯蓄型保険、老後資金確保するためにかけている人も多いです。例えば芸能人の小倉優子さんが、「貯金がわりに貯蓄型保険にいくつか入っている」のを資産運用をしている芸能人の例として紹介されていました。
しかし、貯蓄型保険にはデメリットも多く、近年では金融リテラシーの高い層からは、ぼったくり商品として槍玉に上がります。
貯蓄型保険のデメリット
高い手数料による投資効率の悪さ
半端ない資金拘束
途中解約すると大幅な元本割れ
つまり、普通に自分でS&P500連動の投資信託で投資をすれば、手数料は0.2%以下ですみますが、貯蓄型保険だと無駄に保険会社に手数料を払いつつ投資信託で投資するということになります。
保険の機能はありますが、保険部分が小さいので保証は十分ではありません。
このように、評判の悪い貯蓄型保険ですが、金融リテラシー皆無の母が見事に加入していました。
通常でしたら「あちゃー」て感じだと思います。ただ、今回は逆に加入して助かったケースでした。
父の保険金を貯蓄保険にぶっこむ
母が58歳の時、父が急逝し、加入していた生命保険の保険金が入りました。
するとハイエナ…いや銀行から即座に連絡があった模様で、応接室に支店長直々に通されて保険の勧誘を受けたようです。
一般人がそんな扱いされたらそりゃコロッといっちゃいますよね。上手いやり口です。
銀行にしてみたら、手数料マシマシの保険に加入させるためならそれくらいはお安い御用です。
父が亡くなって気落ちしていたところに優しく話を聞いてもらったというのもあるのでしょうね。
その頃、僕は遠方に住んでいたので詳しい経緯はわかりませんでしたが、母が加入したのは毎年100万の保険料を10年間積み立てていくというものです。
11年目以降は、解約すると元本以上の解約返戻金を受け取ることが可能になります。
しかし、10年目までに解約した場合は、解約返戻金が元本から50%から40%程度下回ってしまいます。
今なら絶対反対していますが、当時は僕もマネーリテラシーなど皆無でしたので聞いても「ふうん」くらいの感じでした。
・亡くなった父の保険金が入った瞬間に銀行から連絡があった
・父の死で気落ちしている母に銀行側は応接室で「優しく」話を聞いて気がついたら購入手数料マシマシの保険に加入していた
・年100万の貯蓄型保険金で払込期間10年、中途解約すると解約返戻金は元本を大きく割る
母の浪費癖が発覚
母は長年専業主婦で、仕事人間の父を支えながら僕たち兄弟を育て上げました。
その反動でしょうか、父が亡くなった後、羽が生えたように毎日楽しく遊びまわるようになりました。
父の企業年金が出てた頃はまだ家計に余裕があったのですが、やがてそれが無くなり、公的年金だけになると家計はマイナスになり、貯金を食い潰すようになります。
それでもなお、生活に変化はなく、バンバン友達との食事や旅行に浪費していく日々でした。
ついに貯金が底をつき、「家電を買い換える金がない」と言い出す始末です。
手取りで18万円ほどの公的年金による収入がありますので、住宅ローンもない持ち家の高齢者ひとりが生活するには十分すぎる額だと思います。
例えば、シニアブロガーのりっつんさんは月10万円ほどの支出でも十分楽しく暮らしています。
しかし、一度定着した生活習慣はそう簡単に変えることはできないようで収入以上に使ってしまっています。
・母が浪費家であればあるだけ使ってしまうタイプだった
・そして貯金をほぼ使い切ってしまう
保険の強制貯蓄機能が役に立つ
自分の親がまさか「あればあるだけお金を使ってしまう」タイプの人間だったとは思いませんでした。
ここで、セーフティネットとなったのが、皮肉なことに例の保険です。
浪費する中でも、毎年の保険料だけはせっせと払い続けていた母。どうも、中途解約して解約返戻金が減るのが嫌だったようで10年間払い切っていました。
つまり、保険が強制貯金機能として働き、なんとか1,000万円の老後資金は残ったのです。
さらに、寝かせれば寝かせるほど、解約返戻金は上がっていきます。つまりすぐに手をつけずになるべく解約を先延ばしにした方が得をするということですので、母もこの虎の子の老後資金を守るため「支出を見直してみようかな」などと殊勝なことを言い出しました。
そこですかさず、この本をプレゼントしました。
「お金の大学」を読みながら保険の見直し(生涯保証の医療保険に入っていた)など少しずつ家計の見直しをしているようです。
・貯蓄型保険が強制貯金機能として老後資金の確保に役立った
貯蓄型保険も役に立つことがあるがあくまでイレギュラー
今回、何かと批判の多い銀行窓口購入による貯蓄型保険で図らずも命拾いしました。
しかし、決して貯蓄型保険が優れているとして加入を勧めているわけではありません。
これはあくまでイレギュラーです。なぜなら、貯蓄型保険も所詮は投資なので他の投資商品、インデックスファンドや債券ファンドにバランス良く投資していればこの10年ではるかに高い利回りを記録していたでしょう。
何はともあれ、なんとか虎の子の1,000万円を死守することに成功した母。ところが、言ってるそばからぼったくり投資信託を勧められていました。それは、なんとか止めましたが、油断なりません。
その経緯は、こちらの記事にまとめてあります。

・今回はたまたまうまくいったが、基本的に貯蓄型保険の加入はオススメしない
今回のまとめ
この記事を読んでいるあなたも他人ごとでは無いのが、退職金や保険金が入った瞬間にハイエナ…いや銀行はそれを狙ってあの手この手の勧誘を仕掛けてきます。
それまでお金の勉強をしてこなかった素人をその気にさせて買わせるのはプロからしてみたらはっきり言って簡単です。
あなたの老後資金を守れるのはあなたしかいません。母の場合はたまたまうまくセーフティ機能としての役目をはたしてくれましたが、みすみす損をする必要はありません。しっかりお金の知識を身につけてハイエナたちからあなたのお金を守りましょう!