どうも、THE BLUE HEARTSファン歴25年以上になるオジサンです。
高校入ったあたりでハマって人生の大切なことはだいたいブルーハーツで学んだと言っても過言ではないです。
そんな僕が、
「このバンドええやん。よーし、アルバム聴いたろ。でもどれを聴いたらええんや…」
と戸惑ってるブルーハーツを最近知ったあなたに、これを聴けばだいたい網羅できるよっていうおすすめアルバムと、この順番で聴けばいいよってとこまでお伝えします。
高校の時に、入門編と銘打ったオリジナルMIXテープと歌詞カードまで作成して友達に布教していた僕が選ぶので、こりゃもう間違いないです!
THE BLUE HEARTSの魅力
ブルーハーツはボーカル甲本ヒロト(ヒロト)、ギター真島昌利(マーシー)、ベース河口純之助(河ちゃん)、ドラム梶原徹也(梶くん)の4人からなるバンドです。
ヒロトとマーシーは共にハイロウズを経てクロマニヨンズで活躍中ですね。
代表曲はリンダリンダ、TRAIN-TRAIN、情熱の薔薇、夢などがあります。
ブルーハーツの一番の魅力はそのメッセージ性です。
歌詞がとにかくイイ!
歌詞の内容が深いというか、想像をかきたてますので、自分の置かれた状況や年齢で聴くたびに歌詞の解釈が変化します。「ああーこれこういう意味だったのか」と発見の連続ですよ。
噛めば噛むほど味が出ます。スルメバンドとの異名を持つとか(嘘です)。
このメッセージ性は思春期のキッズたちにグサグサ刺さり、いまだに新たなファンを獲得しています。
落ち込んだ時に手を差し伸べて助けてくれるようなそんな曲がズラリと並んでいます。彼らの楽曲に救われた人は多いのではないでしょうか。
主に楽曲を作っているのはヒロトとマーシーですが、それぞれに違った魅力があります。
ヒロトは比喩表現が多くどちらかというとフワッとした感じですが、「なんでこんな歌詞思いつくの!」ってお宝フレーズがボンボン出てくる本当の天才です。
その素晴らしい歌詞の世界はNHKで中原中也と共に特集され、歌詞を集めた詩集も出版されるほど高い評価を受けています。
マーシーの楽曲はより直接的で社会的なメッセージ性を帯びており、また、小説や音楽などの圧倒的な知識のバックボーンに裏打ちされたフレーズや名詞が随所に出てきます。文学的な魅力がありますね。
ファンは楽曲を「ヒロトっぽい」とか「マーシーっぽい」と言って楽しむわけです。
おすすめアルバムこの順番で聴けば大丈夫
ブルーハーツは8枚のオリジナルアルバムと、2枚のライブ音源、そしてたくさんのベスト盤が出ています。
初心者がどれを聴いたらいいか正直わかりませんよね。
そこでこの中から、初心者にピッタリな、初心者が中級者になれるようなアルバムとこの順番で聴けというのを素敵な歌詞の一部を引用しながら紹介します!
SUPER BEST
最初のレコード会社メルダック時代のベストアルバムです。
初期の楽曲を集めています。
ブルーハーツのベストアルバムといえばこのアルバムが元祖ベストという感じです。
アカペラの「ど〜ぶね〜ずみぃ〜」から始まるインパクトは思春期のキッズを熱狂させるには十分でしょう。
TRAIN-TRAIN、青空、人にやさしく、ロクデナシ、終わらない歌、ラブレター…名曲まみれでなんなんでしょうね。
一生聴いていられるアルバムです。
オススメポイントは、最後から2曲目の「ブルーハーツより愛をこめて」ですね。
世間と合わず劣等感を持っている若者のために歌うことの多いブルーハーツですが、この歌はとても短いバラードで、もがいて頑張っている若者を描き切っている短編小説のような名曲です。
ぜひ聴いて浸ってください。泣きますよ。
そして紹介する歌詞はマーシー作詞作曲の「TRAIN-TRAIN」です。
「ブルーハーツより愛をこめて」じゃないんかい
「ブルーハーツより愛をこめて」は予備知識なしで浸ってほしいのであえてここには載せません。
引用 TRAIN-TRAIN
“ここは天国じゃないんだ かと言って地獄でもない
いい奴ばかりじゃないけど 悪い奴ばかりでもない”
世の中を一言で言い表してますよね。僕はこの歌詞に希望を感じます。
EAST WEST SIDE STORY
レコード会社ワーナーへ移籍後の楽曲を集めたベストアルバムです。活動後期の、パワーを保ちながらポップさもあるベストアルバムです。
ちょうどいいアブラの乗り具合で、アスリートなら肉体的ピークと技術的なピークが重なる時期と言っていいでしょう。
「永遠なのか〜本当か〜」、聴いたことありますね。
「あれもほしい、これもほしい〜」、聴いたことありますね。
「ヒマラヤほど〜の〜」、宮崎あおいちゃんがCMで歌ってましたね。
このような有名曲の他にも、「TOO MUCH PAIN」、「夕暮れ」といったもの悲しいような懐かしいような気持ちになる素晴らしい曲もキッチリ収められています。
このアルバムは2枚組で、2枚目の方にはライブ音源が入っています。最後の「ナビゲーター」はぜひ聴いてほしいです。ファンの歓声、バックのオーケストラ、そしてフェードアウトする時に聞こえるヒロトの挨拶、当時の雰囲気が伝わってきます。リアルです。
現在は、中古しか出回っていないようなのですが入手は可能です。ぜひ聴いてもらいたいアルバムです。
「ナビゲーター」の歌詞を一部引用します。
引用 ナビゲーター
“私はきっと悲しみの 真ん中あたりで泣いている
私はきっと喜びの真っただ中で笑うんだ
ピリー ピリー
ナビゲーターは魂だ”
これはヒロトの曲ですが、ブルーハーツは対比を使った表現がうまいなと思います。
THE BLUE HEARTS 30th ANNIVERSARY ALL TIME MEMORIALS ~SUPER SELECTED SONGS~
30周年記念で発売されたファンのリクエストをもとに構成した、メルダック・ワーナー両時代の楽曲が入ったベストアルバムです。
先に紹介した2枚のアルバムを買った人はまだ買う必要はありません。他のアルバムを買うのが先です。
2回に分けてベストアルバムを買うのはちょっと面倒だったり、中古を買うのはイヤという人はこのアルバムを買いましょう。
上記のアルバムの曲はだいたい網羅しています。
「英雄に憧れて」や「平成のブルース」、「ハンマー」などの渋い名曲は入っていませんが、その代わり個人的にはすごく大好きな「歩く花」が入っています。この曲は解散決定後のラストアルバム「PAN」収録曲で、みんなと別れて独りで歩いていくというヒロトの決意が歌われています。
独り立ちする時に自分と重ね合わせた人も多いのではないでしょうか?
引用 歩く花
“今日からは歩く花 根っこが消えて足が生えて
野に咲かず 山に咲かず
愛する人の庭に咲く“
いいですよね。どうしたらこんないい歌詞思いつくんでしょうか…。
THE BLUE HEARTS
バンド名と同名のファーストアルバムです。名バンド、ファーストアルバム名盤説が水曜日のダウンタウンでも出たとか出ないとか、説通りの名盤です。
上記ベストには入っていない名曲である1曲目の「未来は僕らの手の中」から始まる全てのエネルギーがこちらへ向かってくるような衝撃は、ワクワクするような、立ち上がって叫びだすくらいの感情になるでしょう。
まさに初期衝動を詰め込んだような勢いのあるアルバムです。
元メジャーリーガーでレジェンドのイチローさんが、日本でプレーしていた若い頃に車の中でガンガン流しがら試合へ向かっていたそうです。
また、のちにハイロウズのジャケットを担当することになるダウンタウンの松本人志さんが、大阪から東京に進出する時に当時の人気番組「4時ですよーだ」の中で涙ながらに歌ったのが、このアルバム収録曲の「君のため」です。
とにかく、熱いアルバムです!間違いなくロック史に残る名盤!これを聴かずしてブルーハーツは語れません!
最後の「リンダリンダ」まで止まらず走り続けてしまいますよ!
引用 リンダ リンダ
“もしも僕がいつか君と 出会い話し合うなら
そんな時は どうか愛の意味を知ってください”
恋人へのメッセージなどいろいろな解釈がありますが、僕にとってはブルーハーツが自分のことを気にかけてくれるようなそんな心強い気持ちになる言葉です。
野音 Live on ’94 6.18/19
ブルーハーツのライブ音源は2枚出ています。もう一枚の「LIVE ALL SOLD OUT」はいろんなライブを集めた音源でアメリカツアーの音源も2曲入っていてとても良いのですが、やはり通しでライブを聴くことで、よりブルーハーツの魅力が伝わると思いこちらを選びました。僕はどちらも好きですが、どちらかというとこちらの方が好きです。
「こんばんわ〜」のよれよれした挨拶から始まって、もうあとは100%純度ブルーハーツを堪能できます。
ブルーハーツの魅力として、ライブだとかなり歌い方をアレンジしてくるのでそこも楽しみのひとつですね。
ブルーハーツをカラオケやコピーバンドで歌ってる人を見て
「あ、この人ヒロトのライブ版の歌い方してるわ。相当好きやで」
なんてちょっとマニアックな楽しみ方もできますよ。
後半のマーシーの「やるよー!やっちゃうよー!」からの月の爆撃機→1000のバイオリン続いていく展開で一度失神KOされます。
さらにアンコールからの8分におよぶメドレーが入っています。これが熱い!
早送りで名曲のシャワーを浴びているようで脳汁がビンビン出てきます。
最後はリンダリンダからTRAIN-TRAINのコンボで完全に昇天します。(リンダリンダの花火がブシューって上がるところカッコイイ)
どうします?
聴くしかないでしょおお!!!
新品は出回っていませんが、現在入手は可能です。お早めに!
引用 1000のバイオリン
“誰かに金を貸してた気がする
そんなことはもうどうでもいいのだ
思い出は熱いトタン屋根の上
アイスクリームみたいに溶けてった”
ファンの中でも至極の歌詞のひとつと言われていますね。僕も大好きです。
STICK OUT
野音のライブ盤を聴いたあなたは、
「カッコいい曲あったけど、よく知らない曲だった」
と思うことでしょう。
それは、アレですよね。
月の爆撃機
安心してください。入ってますよ!このアルバムに。
STICK OUTはDUG OUTと対になるアルバムで通称凸(デコ)と凹(ボコ)と呼ばれています。
特にSTICK OUTは後期の名盤と呼ばれており、キャッチーに進化した名曲揃いのアルバムで、どこを切っても美味しい仕上がりになっています。
ブルーハーツのどのアルバムが好き?と問われた時にも、
「ファーストもいいけどやっぱSTICK OUTかな〜」と言っておけば、
お、通だな。
と思われること必至です。
引用 月の爆撃機
“ここから一歩も通さない
理屈も法律も通さない
誰の声も届かない
友達も恋人も入れない
手がかりになるのは薄い月明かり”
自分の中の守りたい部分を見事に表現してると思います。思春期ならイチコロですよ。
まとめ
いかがでしたか。
ブルーハーツは後世に語り継がれるバンドです。解散から25年以上経ってもこんなに熱狂的に聴かれ、一定期間ごとにベストアルバムが出る。そして、よく耳をすますとラジオやテレビで原曲、カバー、インストと彼らの曲を聞かない日がないくらい実は僕たちの周りにブルーハーツは存在しています。
ブルーハーツの前にブルーハーツ無し、ブルーハーツの後にブルーハーツ無しという格言もあります(スイマセン、今作りました)。
それくらい多くの人に影響を与えたバンドだということです。
今からでも遅くはありません!皆さんも僕たちと一緒に「好きなバンドは?」「ブルーハーツ!」と答える幸せな生活をしましょう!